2023年 10月 06日
インボイス移行後の記帳方法
1,免税事業者からの仕入控除(システム対応)
イ)期間及び控除率
①R5年10月1日~R8年9月30日の期間→80%仕入れ控除可能
②R9年10月1日~R11年9月30日に期間→50%仕入れ控除可能
ロ)帳簿記載方法
①80%控除対象 ②50%控除対象
ハ)処理→仕訳入力画面→画面下に「インボイス切り替え」→80%控除選択
2,2割特例(申告書にその旨記載)
イ)対象→①免税事業者から課税事業者になった事業者
②基準年度の課税売上が1000万円以下の事業者
ロ)期間→R5年10月1日~R8年9月30日を含む課税期間
ハ)内容→仕入れ控除額を売上税額の80%とすることができる
ニ)方法→申告書に「2割特例の適用を受ける」旨記載する
3,3万円未満等インボイス保存不要取引(摘要にその旨記載)
イ)対象取引→税込み3万円未満の交通費・自販機及び郵便ポストを利用する郵便・貨物
サービス等(詳しくはQ&A問101参照)
ロ)帳簿記載方法→「インボイス保存不要取引」
*自販機購入についてQ&Aでは購入自販機の所在住所を記入とある
4,1万円未満少額取引インボイス保存不要(摘要にその旨記載)
イ)対象→基準期間の課税売上1億円以下の事業者
ロ)期間→時限措置R5年10月1日~R11年9月30日までに行った税込1万円未満
課税仕入れ
ハ)帳簿記載方法→1万円未満少額取引
5,1万円未満の値引き・返品は返還インボイスの交付不要
イ)対象取引→税込み1万円未満の値引き・返品(振込手数料含む)
ロ)期限・対象事業者→無期限・すべての事業者
ハ)帳簿記載は特段事項はなし
ニ)原則的処理→課税売上返還で処理。とりわけ簡易課税の場合、売り上純額主義仕訳は売上漏れになるので要注意
2023年 04月 04日
最新インボイス制度情報(激変緩和措置含む)
適格請求書保存方式(インボイス方式)ver3
2023年4月3日
堀口税理士事務所
Ⅰ)、概要
1,適格請求書保存方式(インボイス)とは
*買手が仕入れ税額控除を受けるためには、売り手から交付を受けた登録番号などが記載された「適格請求書」の保存が必要になる制度
2,開始時期
*令和5年10月1日より開始
3,適格請求書とは
*登録番号のほか一定の事項が記載された請求書や納品書その他これに類するもの
をいいます。
*様式は定められておらず必要な事項が記載されていればよく、手書きや電磁的記
録でも可。
4,適格請求書発行事業者登録申請期限
*令和5年10月1日から登録業者になるためには令和5年9月30日までに所轄
税務署長に登録申請を行う必要があります
Ⅱ)インボイス登録に当たっての確認項目
(Ⅰ)現在免税事業者の場合の準備作業(法人・個人問わず)
登録した場合のメリット、デメリットについて検討
1,登録を受けた場合
<メリット>
①適格請求書を発行できる→売り上げ先が課税仕入れできる
<デメリット>
①課税業者となり消費税の納税義務が発生する。
②煩雑な事務が発生する(確認、保管、修正等)
③売り上げが一千万円以下になっても課税事業者として申告が必要になる
2,登録を受けない場合
<メリット>
①今まで通り消費税の納税義務はない
②煩雑な事務を回避できる(確認、保管、修正等)
③経過措置として登録しなくても相手先(仕入れ先)においてインボイス制度
発足後3年間80%を、その後の3年間は50%を仕入税額控除できる
<デメリット>
①適格請求書を発行できない→取引から排除されるリスクがある
3,簡易課税の選択
①課税事業者を選択し、基準年度の課税売上が5000万円以下であれば簡易課
税を選択する方法もある。この場合、インボイスの保存は売上関係だけでよ
い。
4,期限→適格請求書方式開始時(令和5年10月1日)から登録する場合
①原則 令和5年9月30日までに税務署長に登録申請
5、特例措置
1)2割特例
*対象者→免税事業者から課税事業者になった事業者で基準年度の課税売上が
1000万円以下の事業者
*内容→売上税額の20%を納税額とすることができる
*期限→令和5年10月1日から令和8年9月30日を含む課税期間
2)少額取引(1万円未満の課税仕入)のインボイス保存不要
*対象者→基準期間の課税売上が1億円以下又は1年前の上半期の課税売上が
5000万円以下の事業者
*内容→インボイスの保存がなくても仕入控除が可能
*期限→令和5年10月1日から令和11年9月30日までの期間
3)1万円未満の値引き・返品は返還インボイスの交付は不要
*期限→無期限
(2)現在課税事業者の場合準備作業
<売り手としての準備>
1,適格請求書(インボイス)の記載要件を満たす書式の作成
①何をインボイスにするかを決め、取引先へ登録番号とともに通知
②不特定多数を売り上げ先としている場合は適格簡易請求書でよい
2,インボイスの取引先へ交付方法
3,インボイスの写しの保存方法(7年間)
4、インボイスの交付義務のない取引の確認
5,インボイスを間違えた場合の対処方法の確認(一度発行したインボイスの修正
は認められない)
<買い手としての準備>
1,自社の仕入れ経費について適格請求書が必要な取引か否かの検討
①一時的取引でも適格請求書は必要
②3万円未満の公共交通機関、自動販売機など、インボイスの保存が不要な取引
もある(帳簿の記載方法の確認)
③1万円未満の値引き・返品は返還インボイスの交付は不要
2、取引先が登録を受けているか否かの確認→国税庁HPで
3,受け取ったインボイスの保存方法
4,インボイスの保存が不要な取引の確認と帳簿への記載方法の確認
<申請期限>
1、申請期限は免税事業者と同じだが、課税事業者の登録申請は混雑を避ける意味
で早めに。
Ⅲ)登録申請手続き
(1)概要
1,登録を受ける(適格請求書発行事業者になる)には
①所轄税務署長に対し「適格請求書発行事業者」の登録申請手続きが必要
②課税事業者のみが登録を受けることができます。登録を受けなければ「適格請求
書」を発行することはできません
③通知される登録番号の構成は次の通りです
*法人番号を有する課税事業者はT+法人番号
*個人事業者などはT+13桁の数字
④公表事項は国税庁適格請求書発行事業者公表サイトで確認することができます
2,登録申請のスケジュール
①インボイス制度開始時(令和5年10月1日)から登録を受けるためには令和5
年9月30日までに申請する必要があります
3,適格請求書発行事業者になると
①基準期間の課税売上高が1000万円以下となっても、登録の効力が失われない限
り、課税事業者のままです
②適格請求書の記載事項に登録番号が含まれますので請求書等の様式の改定、取引
先への登録番号の通知など準備が必要です
③その他一定の手続きが必要な場合があります
(2)免税事業者の登録申請手続き等
1,免税事業者の登録申請手続き
①令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間中に
登録を受ける場合、登録を受けた日から課税事業者になることが可能です(経
過措置)
2,登録を受けるためには登録申請を行います
この場合「消費税課税事業者選択届出書」の提出は不要です
3、登録申請期限は課税事業者と同じです
4,登録に当たっての留意点
①「適格請求書発行事業者」になると基準期間の売上高が1000万円以下となっ
ても、登録の効力が失われない限り消費税の申告が必要となります
②取引先から求められた時には「適格請求書」を発行しなければなりません(交
付義務)
③1の登録の経過措置を受ける場合、登録を受けた日から2年を経過する日の属
する課税期間の末日までは、免税事業者となることはできません。(2年間の
縛り)(登録を受けた日が令和5年10月1日の属する課税期間である場合を
除く)
5,簡易課税を選択する場合の届出書の効力
①免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間に適格請求書発行事業者の登録を受け、その課税期間から簡易課税制度の適用を受ける旨を記載した届出書をその課税期間中に提出すれば、その課税期間から簡易課税を適用することができます
②課税期間の末日が土日祝日の場合でも提出期限は延長されません。
Ⅳ)適格請求書の記載事項・記載の留意点
1,適格請求書の記載事項→記載例1
③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④税率毎に区分して合計した対価の額(税抜き・税込み)及び適用税率
⑤税率毎に区分した消費税額
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
2,適格簡易請求書→記載例2
不特定多数の者に対して販売等を行う小売業、飲食業、タクシー業などに係る取
引については「適格簡易請求書」でも可です
①発行者の氏名・名称及び登録番号
②取引年月日
③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④税率毎に区分して合計した対価の額(税抜き・税込み)
⑤税率毎に区分した消費税額又は適用税率
Ⅴ)売手の義務
1,適格請求書発行事業者の義務
①インボイス発行事業者の登録申請
②取引先へ「登録番号」、適格請求書の交付方法の連絡
返品、値引き等、売上に係る対価の返還等を行う場合「適格返還請求書」の交付
義務ただし、1万円未満の返品・値引きなどは交付不要
③適格請求書の写しの保存(7年間)
2,交付義務の免除
以下の取引は「適格請求書」の交付義務が免除されます
①3万円未満の公共交通機関である鉄道、バス、船舶による旅客の運送
②3万円未満の自動販売機・自動サービス機により行われる課税資産の譲渡
③郵便切手を対価とする郵便サービス(郵便ポストに差し出されたものに限る)
④生産者が農協、漁協、森林組合などに委託して行う農林水産物の譲渡
⑤出荷者が卸売市場において行う生鮮食料品の譲渡
⑥1万円未満の返品・値引きの場合
Ⅵ)買手の留意点
1,仕入れ税額控除の要件
①「適格請求書等」の7年間保存が仕入れ税額控除の要件となります
②仕入先・支払先の登録番号の確認が必要になります。→国税庁HPで確認
③基準期間の売上5000万円以下の中小業者は簡易課税制度の選択の検討
事務負担・納付税額の比較検討
④免税業者など適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れは原則として
仕入税額控除の適用を受けることはできません
*ただし経過措置が設けられています(後述)
2,保存が必要となる請求書の範囲
①売手が交付する「適格請求書」又は「適格簡易請求書」等
3,帳簿のみで仕入れ税額控除が認められる場合(その旨を帳簿に記載が要件)
①「適格請求書」の交付が免除される3万円未満の公共交通機関の運賃、自動販売
機など、自動サービス機による課税資産の譲渡、郵便切手を対価とする郵便サー
ビス
②「適格請求書」の記載事項を満たす入場券などが、使用の際に回収される取引
③古物営業、質屋、宅建取引業を営む事業者が「適格請求書発行事業者」でない者
から古物、質物、建物を棚卸資産として取得する取引
④「適格請求書発行事業者」でない者から再生資源又は再生部品を棚卸資産として
取得する取引
⑤従業員に支給する通常必要と認められる出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当に等
に係る課税仕入れ
⑥1万円未満の課税仕入れ
但し令和5年10月1日から6年間限り
4,その他、現行との相違点
①「3万円未満の課税仕入れ」及び「請求書等の交付を受けなかったことにつきや
むを得ない理由があるとき」は記載をした帳簿の保存のみで仕入税額控除が認め
られましたが、インボイスの開始後はこれらの規定は廃止されます
②現行では仕入れ先から交付された請求書等に誤りがあった場合、交付を受けた事業者が追記をすることができるが、適格者請求書保存方式の開始後はこのような追記は一切できません
5,簡易課税を選択している場合
*課税売上高から納付する消費税額を計算することから、「適格請求書」等の保存
は仕入税額控除の要件とはなりません
6,免税事業者からの課税仕入れに係る経過措置
*適格請求書保存方式の開始後は免税事業者等からの課税仕入れは原則として仕入
税額控除の適用を受けることはできません
*ただし制度開始後6年間は、免税事業者からの課税仕入れについても一定割合を
仕入れ税額として控除できる経過措置が設けられています
*経過措置(期間・控除率・要件)
①インボイス開始直後3年間(令和5年10月1日~令和8年9月30日)
免税事業者からの課税仕入につき80%仕入れ税額控除可能です
②インボイス開始後4年目から3年間(令和8年10月1日~令和11年9月30
日)免税事業者からの課税仕入につき50%仕入れ税額控除可能です
③要件(請求書等の保存・その旨記載した帳簿の保存)
免税事業者からの区分記載請求書と同様の事項が記載された請求書等の保存
経過措置の適用を受ける旨(80%控除、50%控除)を記載した帳簿の保存
以上
2022年 09月 25日
適格請求書保存方式(インボイス)概要再確認
適格請求書保存方式(インボイス方式)概要再確認
Ⅰ)、概要
1,適格請求書保存方式とは
*買手が仕入れ税額控除を受けるためには、帳簿のほか売り手から交付を受けた「適格請
求書」などの保存が必要になる
2,開始時期
*令和5年10月1日より開始
3,適格請求書とは
*登録番号のほか一定の事項が記載された請求書や納品書その他これに類するもの。
*請求書や領収書、納品書、レシートなど名称は問わない
*様式は定められておらず必要な事項が記載されていればよい。手書きや電磁的記録で
もよい
Ⅱ)適格請求書の記載事項・記載の留意点
1,適格請求書の記載事項
③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④税率毎に区分して合計した対価の額(税抜き・税込み)及び適用税率
⑤税率毎に区分した消費税額
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
2,適格簡易請求書
不特定多数の者に対して販売等を行う小売業、飲食業、タクシー業などに係る取引につ
いては適格簡易請求書でよい
①発行者の氏名・名称及び登録番号
②取引年月日
③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④税率毎に区分して合計した対価の額(税抜き・税込み)
⑤税率毎に区分した消費税額又は適用税率
3,適格請求書を発行できるもの
*税務署長の登録を受けた「適格請求書発行事業者」に限られる
*課税事業者のみが登録を受けることができる
4,記載にあたっての留意点
①仕入れ明細書による対応
*買い手が作成する一定の事項が記載された仕入明細書等を保存することにより仕
入れ税額控除の適用を受けることができる
*この場合、記載する登録番号は課税仕入れの相手方(売り手)のものとなる点や売り
手の確認を受けることが必要
*確認の方法として次のような文言を入れることも一例。「送付後一定期間内に連
絡がない場合確認済みといたします」
②複数の書類による対応
*適格請求書は一の書類で全ての記載項目を満たす必要はなく、不動産賃貸取引を例
にとれば「賃貸契約書」に譲渡年月日以外の事項を記載し「通帳」で譲渡年月日を示
し合わせて記載項目を満たしていれば一の適格請求書とすることは可能
③取引先コードによる記載
*適格請求書には「発行事業者の氏名又は名称」及び「登録番号」の記載が必要だが
登録番号と紐付けて管理されている取引先コード表など相手方と共有しており、買
い手においても取引先コード表などから登録番号が確認できる場合は請求書等に取
引先コード表などを記載することで「発行事業者の氏名又は名称」「登録番号」の記
載があるものとして取り扱われる
④「税率毎に区分した消費税額等」の端数処理
*一の適格請求書につき、税率毎に一回の端数処理が認められる
*端数処理は「切り上げ」「切り下げ」「四捨五入」などの選択は任意
Ⅲ)売手の義務
1,適格請求書発行事業者の義務
①適格請求書の交付
取引先の求めに応じ「適格請求書」を交付する。
②適格返還請求書の交付
返品、値引き等、売上に係る対価の返還等を行う場合「適格返還請求書」を交付する
③修正した適格請求書の交付
交付したものに誤りがあった場合、「修正適格請求書」を交付する
④写しの保存
交付した「適格請求書」の写しを7年間保存する
2,留意点
<適格返還請求書の記載事項等>
①発行事業者の氏名は名称及び登録番号
②対価の返還を行う年月日
③対価の返還のもととなった取引の年月日
④対価の返還の取引内容
⑤税率毎に区分して合計した対価の返還の金額(税抜き又は税込み)
⑥対価の返還の金額に係る消費税額又は税率
<前月の売上値引きを差し引いて請求する場合>
*前月の売上に係る値引きについて、当月の売上から差し引いて相手方に請求する場合
前月の売上に係る適格返還請求書と当月の売上に係る適格請求書を交付
*この場合、適格請求書と適格返還請求書それぞれに必要事項を記載して一枚の請求書
で交付することも可能
<修正した適格請求書の記載例>
*交付した適格請求書に誤りがある場合、修正した適格請求書を交付する必要がある。
*交付方法は
①修正点を含めすべての事項を記載した書類を改めて交付する
②修正した箇所のみを明示した書類を交付する(当初に交付した適格請求書との関
連性を明らかにして)

を経過した日から7年間保存する必要がある
*交付した適格請求書の写しとは、そのコピーに限らず、その記載事項が確認できるも
の(レジのジャーナル、一覧表、明細表など)であっても差し支えない
3,交付義務の免除
以下の取引は交付義務が免除される
①3万円未満の公共交通機関である鉄道、バス、船舶による旅客の運送
②3万円未満の自動販売機・自動サービス機により行われる課税資産の譲渡
③郵便切手を対価とする郵便サービス(郵便ポストに差し出されたものに限る)
④生産者が農協、漁協、森林組合などに委託して行う農林水産物の譲渡
⑤出荷者が卸売市場において行う生鮮食料品の譲渡
Ⅳ)買手の留意点
1,仕入れ税額控除の要件
①適格請求書等の保存が仕入れ税額控除の要件となる
課税期間の末日の翌日から2月経過した日から7年間保存する必要
②免税業者など適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れは原則として
仕入税額控除の適用を受けることはできない
*ただし経過措置が設けられている(後述)
2,保存が必要となる請求書の範囲
①売手が交付する適格請求書又は適格簡易請求書
②売手の確認を受けた適格請求書に代替えされる買手が作成する仕入れ明細書等
3,帳簿のみで仕入れ税額控除が認められる場合(その旨を帳簿に記載が要件)
①適格請求書の交付が免除される3万円未満の公共交通機関の運賃、自動販売機など
自動サービス機による課税資産の譲渡、郵便切手を対価とする郵便サービス
②適格請求書の記載事項を満たす入場券などが、使用の際に回収される取引
③古物営業、質屋、宅建取引業を営む事業者が適格請求書発行事業者でない者から古物、
質物、建物を棚卸資産として取得する取引
④適格請求書発行事業者でない者から再生資源又は再生部品を棚卸資産として取得す
る取引
⑤従業員に支給する通常必要と認められる出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当に等に係
る課税仕入れ
4,その他の現行との相違点
①「3万円未満の課税仕入れ」及び「請求書等の交付を受けなかったことにつきやむを
得ない理由があるとき」は言っての記載をした帳簿の保存のみで仕入税額控除が認め
られたが、インボイスの開始後はこれらの規定は廃止される
②現行では仕入れ先から交付された請求書等に誤りがあった場合、交付を受けた事業者が追記を
することができるが、適格者請求書保存方式の開始後はこのような追記は一切できない
5,簡易課税を選択している場合
*課税売上高から納付する消費税額を計算することから、適格請求書等の保存は仕入
税額控除の要件とはならない。
6,免税事業者からの課税仕入れに係る経過措置
*適格請求書保存方式の開始後は免税事業者等からの課税仕入れは原則として仕入税
額控除の適用を受けることはできない
*ただし制度開始後6年間は、免税事業者からの課税仕入れについても一定割合を仕
入れ税額として控除できる経過措置が設けられている
*経過措置(期間・控除率・要件)
①インボイス開始直後3年間(令和5年10月1日~令和8年9月30日)
免税事業者からの課税仕入につき80%仕入れ税額控除可能
②インボイス開始後4年目から3年間(令和8年10月1日~令和11年9月30日)
免税事業者からの課税仕入につき50%仕入れ税額控除可能
③要件(請求書等の保存・その旨記載した帳簿の保存)
免税事業者からの区分記載請求書と同様の事項が記載された請求書等の保存
経過措置の適用を受ける旨(80%控除、50%控除)を記載した帳簿の保存
Ⅵ)登録申請手続き
1,登録を受ける(適格請求書発行事業者になる)には
①適格請求書発行事業者の登録申請手続きが必要
②課税事業者が登録を受けることができる。登録を受けなければ適格請求書を発行す
ることはできない
③通知される登録番号の構成は次の通り
法人番号を有する課税事業者はT+法人番号
個人事業者などはT+13桁の数字
④公表事項は国税庁適格請求書発行事業者公表サイトで確認することができる
2,登録申請のスケジュール
①インボイス制度開始時(令和5年10月1日)から登録を受けるためには原則として
令和5年3月31日までに申請手続きを行う
②「困難な事情がある場合」は令和5年9月30日(その困難の度合いを問わず5-2)
3,適格請求書発行事業者になると
①基準期間の課税売上高が1000万円以下となっても、登録の効力が失われない限り、
課税事業者のまま
②適格請求書の記載事項に登録番号が含まれますので請求書等の様式の改定、取引先
への登録番号の通知など準備が必要
Ⅶ)免税事業者の登録申請手続き等
1,免税事業者の登録申請手続き
①令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間中に登録
を受ける場合、登録を受けた日から課税事業者になることが可能(経過措置)
2,登録を受けるために登録申請を行う。
この場合「消費税課税事業者選択届出書」の提出は不要
3、登録申請期限は課税事業者と同じ
4,登録に当たっての留意点
①適格請求書発行事業者になると基準期間の売上高が1000万円以下となっても、登録
の効力が失われない限り消費税の申告が必要
②取引先から求められた時には適格請求書を発行しなければならない(交付義務)
③1の登録の経過措置を受ける場合、登録を受けた日から2年を経過する日の属する
課税期間の末日までは、免税事業者となることはできない。(2年間の縛り)
(登録を受けた日が令和5年10月1日の属する課税期間である場合を除く)
5,簡易課税を選択する場合の届出書の効力
①簡易課税制度は基準期間の課税売上高が5000万円以下であり、原則として適用を
受けようとする課税期間の初日の前日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を
提出している場合に適用される
②ただし、免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属
する 課税期間に適格請求書発行事業者の登録を受け、登録を受けた日から課税事業
者となる場合、その課税期間から簡易課税制度の適用を受ける旨を記載した届出書を
その課税期間中に提出すれば、その課税期間から簡易課税を適用することができる。
③課税期間の末日が土日祝日の場合でも提出期限は延長されない。
(Ⅷ)事前準備の基本項目チェックシート
| 1,適格請求書発行事業者の登録を受けるかの判断 □登録を受ける場合・受けない場合の検討 *登録を受けると、登録期間中は、基準期間の課税売上高が1000万円以下となっても課税事業者として申告納税が必要になる *登録を受けない場合、適格請求書を発行できない。ただし売り上げ先は制度開始から6年間経過措置が適用できるが、この期間終了後は特例を受けることができない 2,登録を受ける場合の売り手としての事前準備 □取引ごとにどのような書類を交付しているか確認 *雑収入も含め、適格請求書の交付が求められる取引かの確認 *適格請求書は、請求書、領収書などの名称は問わない。手書きでも可能 □交付している書類等につきどう見直せば適格請求書になるかの検討 *適格請求書は登録番号、区分毎の適用税率、区分毎の消費税額などが必要 *消費税額の一円未満の端数処理は一の適格請求書につき税率毎に一回。 *相互に関連する複数の書類で記載事項を満たすことも可能 *売り上げ先が作成する「仕入れ明細書」などにより支払いを受けている場合、 売り上げ先は、仕入れ先の確認をとれば、これらの書類により仕入れ税額控除を 適用することも可能。仕 入先の登録番号を記載。 □登録を受けた旨(登録番号)、何を適格請求書とするか、その交付方法などについ て売上げ先に伝え、認識を共有する □適格請求書の写しの保存方法や売上税額の計算方法の検討 *写しの保存は、コピーに限らず、電子データーや一覧表形式、複写式の控えなども 認められる *売上税額の計算方法は割り戻し計算と、積み上げ計算の二つあり割り戻し計算のほ うが利便性は高い
|
〇小規模事業者持続化補助金
環境変化への対応を支援する目的で特別枠を設定
詳細は小規模事業者持続化補助金事務局HPへ
以上
2022年 09月 22日
インボイス制度登録に当たり諸準備と確認項目
2022年 04月 27日
インボイス制度(適格請求書等保存方式)の実施中止を求めます
2023年10月から開始
中小事業者に大きな負担となる
インボイス制度(適格請求書保存方式)の実施中止を求めます
(1)消費税の仕組み
1,消費税とは国内における商品・製品の販売やサービスの提供に対し課税される税
2,課税事業者とは、基準期間(個人は前々年、法人は前々事業年度)の課税売上が1000
万円を超える事業者
3,消費税額の計算の方法
①原則的方法
課税売上の消費税額から課税仕入れの消費税額を控除して納税額を計算
②簡易方法
事業を六種類に分類したみなし仕入れ率を使用して納税額を計算
基準年度の課税売上が5000万円以下の場合、事前届け出で選択できる
(2)インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは
1,一定の事項を記載した帳簿及び「適格請求書等」の保存が仕入れ税額控除の要件となる
2,「適格請求書」を交付できるのは税務署に申請書を提出し、登録を受けた適格請求書
発行事業者に限られる
3,適格請求書発行事業者は、課税事業者として消費税の申告が必要になる
4,適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号等を国税庁のHPにおいて公表
5,適格請求書発行事業者の税務署長への申請は2023年(令和5年)3月31日まで
6,インボイス制度導入時期は2023年(令和5年)10月1日より
(3)インボイス(適格請求書)とは
1,次の事項が記載された書類(請求書、納品書、領収書、レシート等)をいう
①適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
②取引年月日
③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④税率毎に区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
⑤税率毎に区分した消費税額等
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称


